2015/02/06

韓国語を学習する事は文化を学習する事

※今から書く事は個人的意見に過ぎません。私の視点からという点、ご了承下さい。


「韓国語を学習」するにあたり、なにが一番大きな壁になるのでしょうか?
皆さんは何だと思いますか?

●文字を覚える事
●単語を覚える事
●文法を覚える事
●会話力
●ネイティブに近い発音
●文章力

など思い浮かぶと思います。

もちろんこれらも障壁になるでしょう。
しかし実際に韓国語を学習した立場として、また他の韓国語学習者の方達を見て
韓国語から遠ざかって行く大きな障壁の一つに「文化の差」という物がありました。



よく韓国の事を「お隣の国」という言い方をします。
地理上、もちろん「お隣の国」です。
ただ同じアジアだというだけで「同じ文化」ではないのです。


韓国が好きで、韓国語が好きで、楽しく学習していた友人。
韓国へ旅行したのですが「思い描いていた」韓国と異なっており、
カルチャーショックを受け韓国語の学習を中断してしまった友人もいます。


また語学堂に留学していた際のお話です。
韓国語を一生懸命勉強していた、とある留学生。
寄宿舎で生活をしていたのですが、同じ部屋を使っていた韓国の先輩との間に
葛藤を感じ、そのまま1学期だけ通い日本に帰ってしまいました。

あとあと話を聞くと、「ハサミを勝手に使われた」というような内容でした。
日本ではどんなに仲良くなっても、先輩後輩でも
借りる時に声をかけるのが「当たり前」ですが、
韓国である程度、仲良くなったり先輩後輩の関係なら事後報告、
もしくはそのまま先輩の鉛筆立てに入っている事もしばしば・・・。


こういう風に話だけを聞くと「それだけで!?」と思われると思いますが、
実際にこのような事が重なって行くと意外とストレスが溜まるのです。
(もちろんきちんと一言かけてくれる方もたくさんいらっしゃいます。)



ほんのちょっとした「差」が大きな壁となり立ちはだかるのです。
しかし、これは「文化の差」というもので、
どちらが「正しい」、どちらが「間違っている」という問題ではないのです。



特に韓国と日本で大きく違うのは、
「人間関係の距離の取り方」だと感じる事が多々あります。


日本の方はよく韓国の方に対し「なれなれしい」や「言い方がきつい」と言います。
逆に韓国の方は日本の方に対し「心で何を思っているか分からない」、「嘘をつき」
などと言います。

また日本の方が韓国の方に「行くと言ったのに約束を守らない」といい、
韓国の方は日本の方に「いつ誘ってもノリが悪い」と言います。

韓国の方は「人との壁」をあまりつくらず、一度一緒にご飯を食べたら「お友達」と
いう意識を持っている様に思います。また「遠回しに言わない」ためキツイととられやすいのです。ただ本人は「思った事を隠さず正直に」話しただけと思うのです。

逆に日本の方は「本音と建前」という認識があるため、どんなに心で思っていても正直に話す事は相手に失礼になるという考えがあります。なので「遠回しに話をする」のです。この点が「思っている事と行っている事が一致せず」日本人は何を考えているか分からず怖いと感じるのです。

そして韓国の方は約束をしたその時は「もちろん行く!」と決めているのですが、その当日になるとそうでなくなる事もあるのです。その際、急きょキャンセルになります。「ドタキャン」と言われるものですね。^^;
日本の方は「行けるか分からないのに」、「行けもしないのに」という想いがあり、返事を曖昧にしたり断ったりします。「ノリが悪い」といわれる部分ですね。^^;


どちらの国も、これが文化なのです。
正しい・間違っているではなく「文化」というものなのです。


自身の国の文化を「常識」・「当たり前」・「正しい」と思っていると
この「文化の差」がとてつもなく大きく感じ、
「絶対分かり合えない」と感じさせるのです。
日本と韓国間だけのお話ではなく、それぞれの国でも言える事です。



どうしても言語を学ぶとなった時に、その国の文化を排除して学ぶ事は出来ません。
なぜならば「慣用表現」などはその文化が溶け込んでいる為です。
文化や背景をしらなければ理解出来ないものもあるのです。
ですので、言語を学ぶという事はその国の「文化」をも学ぶ事であります。

「文化」に触れる事により感じる「文化の差」をいかに上手に受け止め流し
「これはこの国の文化」と認識するのかにより、きっとこの文化の障壁を
緩和する事が出来るのではないかと思います。

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