かなり以前、とある韓国語の学会で日本語と韓国語の表現の違いについて触れている研究論文がありました。その中でとても共感した部分があったので今日はその内容について書いていこうと思います。
「ありがとう」と「ごめんなさい」はどの国にもある言葉・表現のひとつですよね。^^
もちろん韓国も日本も例外無く、この「ありがとう」と「ごめんなさい」は存在します。
ただ少しその表現を使う「状況」には差があります。
では例を幾つか挙げてみましょう。
さて「あなたなら何と言う?」
①
あなたは道を歩いています。後ろから「落としましたよ」と声をかけられお財布を渡されました。あなたは知らない間にお財布をおとしていました。お財布を受取ったあなたは拾ってくれた人へ声をかけます「○○○○○○」。
さてあなたの場合「○○○○○○」に入る言葉はどちらですか?
가: ありがとうございます
나: すみません/ ごめんなさい
②
あなたは足を怪我してしまい松葉杖をついて電車に乗りました。とても混雑しており松葉杖をついて立っている事は困難な状況です。そんな時、目の前に座っていた人が席を譲ってくれました。あなたはとても感謝し相手に一言伝えます。「○○○○○○」。
さてあなたの場合「○○○○○○」に入る言葉はどちらですか?
가: ありがとうございます
나: すみません/ ごめんなさい
③
あなたは入社したての新入社員です。今日はあなたの会社で新入社員の歓迎会がありました。歓迎会が始まりお料理が運ばれてきました。しかしあなたは橋の席に座っていて料理へ手が届きません。その時に横に座っていた同期の子がお料理を取り分けてくれました。あなたは同期に一言伝えます「○○○○○○」。
さてあなたの場合「○○○○○○」に入る言葉はどちらですか?
가: ありがとうございます
나: すみません/ ごめんなさい
この①〜③の質問、あなたはどちらの言葉を選びましたか?
もちろん相手との「関係性」が明白では無い点で答えが変わってしまう
部分もあると思います。
しかし恐らくあまり深く考えず、その状況で「一言」をかけるなら「すみません/ ごめんなさい」をより多く使っているのではないでしょうか?
研究論文によると韓国語で当たり前に「ありがとう」という場面で「すみません」を使う日本人が多いというのです。
実際に私もとある状況で「すみません/ ごめんなさい」と言うと、「何か私に行けない事したの?」と聞かれた事がありました。その時に「自分なんで謝ってるんだろう」とふと感じた事がありました。^^;
ですので立場を変えて考えてみると韓国の方は「謝らない」と言われる事がたまにあるようですが、彼らの「謝罪」と「感謝」ははっきりしています。100%自分が間違っていた時は謝罪をしますし、何かをしてもらったら「すみません」ではなく「ありがとう」をより多く使います。
この論文を読んだ当初、同じ言葉だと言ってもその言葉に内包している意味が国に寄っても大きく異なる点に驚かされました。日本人としてはあまり深く考えず使ってる表現ですからね。^^
私自身いつも気をつけている部分でもあるのですが、「日本の文化・思考」で他の国の文化を判断しては行けないという事。でも私にはこの「差」がとても興味深い研究材料でもあります。^^
ぜひ皆さんが感じた違いを一度お教えいただければと思います。^^
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